新しいセンサーは何が良いのか→カメラを買う基準にしよう

アレ

新型センサーを搭載!という文言について,新しいセンサーだけ買っていればそれで良いのかというお話です.

新型センサーということで裏面照射主体で書きます.表面照射は素晴らしいですがCANONくらいしか新型センサーを出さないので.

なるべく一般論で手短に書きたいです.(すぐダイナミックレンジなんていらねーよゴミとか言い出す)

そもそもカメラをセンサーで選ぶ奴なんていない


新しい=?

愚行
まずはS0NYさんから発売されたα7IVについてどんなセンサーが搭載されているのか見ていきます.
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「高速処理や高画質撮影を実現する有効約3300万画素の新開発フルサイズ裏面照射型CMOSセンサー Exmor R」らしい
センサー周りについて特徴について1つずつ拾うと(括弧内は前機種α7III)

* 有効画素3300万画素(2420万画素)
* フルサイズ(同)
* 裏面照射型(同)
* CMOSセンサー(同)
* ダイナミックレンジ:15Stop*1(A7IIIのみ「低感度下」の記載あり15Stop *2 )
* 読み込み速度1/15(1/30) *3

です.

そして「高速処理」「高画質撮影」ができると書いてあります.

というかα7iiiの仕様ページに入ったらα7ivと同じ文言で笑った.これで売れるんだから楽な商売だよな

正直例が悪かった.新型センサーのくせに何にも変化がない.このS0NYって会社頭S0NYかよ.

せめて新型の積層型裏面照射CMOSを載せるべきだし,画素数の増加によりスキャン速度も低下してる.どっちかが嘘であって欲しいレベル.

ここ隠蔽します.何も見なかった,いいね?センサー以外は進化してるから多分...


何もなかった.

新型センサーになると何が変わるのか見ていきましょう!

ここ数年の謳い文句No.1こと画素数さんです.

色々と謂れはありますが,上記のような理由もあり新型となると高画素化は避けて通れないでしょう.

低画素カメラもありますね.これはスキャン速度を向上するための場合が多いです. この場合動画機と銘打って発表されることが多いですね.

これは個人的な見解ですが画素数(画素ピッチ)によって色が大きく変わることはありません.ノイズは増えますが. 高画素=色が悪いは別のところにあり,画素数の向上には裏面照射型センサーの技術向上が関わっています. 裏面照射型センサーは光の利用効率が高く,それに応じて高画素化・高感度化できる訳です. CAN0Nさんは表面照射にこだわっていますね.表面照射型高画素機5Dsはみんなの憧れです.


  • ダイナミックレンジの広域化

最近ジワジワと謳い文句化してきているダイナミックレンジ.

明るいところから暗いところまでRAW記録できるよ!ってことですね.

RAWにあるデータを余さず圧縮してjpegで表現しようとするとlog撮影した映像みたいになります.残念だったな.

レタッチした時に白飛び黒潰れが復活しやすいというメリットがあります.

一般的に画素ピッチを大きく取ることでダイナミックレンジは広くなると言われています.A7SIIIが1200万画素なのに15Stopしかないのは4800万画素のセンサーを使っているからです.摩訶不思議.


メーカーが推奨するISO感度の幅です. 拡張ISOという3倍界王拳も使えます.

この幅は年々広くなっていますね.主に上に.

ISO1600までしか使わないよーという方も多いと思います.あくまでメーカー推奨ですからね.

これも裏面照射型の恩恵を受けているセンサーが多いです.


  • 読み込み速度の上昇

Z9の発売によって結構注目されたんじゃないでしょうか.

電子シャッター時の読み込み速度がメカシャッターの幕速(1/250くらい)に近くなってきました.

メリットはローリングシャッター歪みの軽減です.これはムービーに大きくメリットあります.スチルだと電子シャッター使うのはサイレント撮影くらいかな.

Z9ほど高速になるとメカシャッターを排除できるのも強みですね.余計なコストがかかりませんし,小型軽量化が可能です. 今後はメカシャッターレスが主流になるでしょうね.

裏面照射で積層型というのがこれを実現しました.

S0NYのメカシャッターレをA9にとどめちゃったのがなあ無いの!?A7シリーズに流用できなかったものか特にA7VI.そもそも積層型じゃないので実現しませんが


他にもあるだろうけど簡単に上げるとこれくらいですね.

これを踏まえて,用途別にセンサーを選ぼう

用途 センサー
スチルも動画も撮る 積層型
動画を撮りたい 積層型
スチルだけ なんでも良い


最近のセンサーの動向はムービーに強くしようという意志が見て取れますね.

積層型のカメラは今後増えるのでまあ今は待てS0NYのせい

CANONが表面照射で裏面に近づこうとしているのも含めて


主要メーカーごとの動向

メーカー 特徴 製造
SONY 裏面照射・積層型の第一人者 SONY
CANON 表面照射.必要な機種には裏面照射を載せている(R3) 自社製らしい
Nikon 折衷.低価格機には表面照射,高価格機には裏面照射. Z9・表面照射機はセミコンダクタ製,裏面照射はSONY製造.設計はNikon
FUJIFILM 最近裏面照射になった.2022年に積層型も出すらしい.X-Transという特殊配列 SONY製造.設計はFuji.


CANONは表面照射を曲げずに頑張って欲しいです.

裏面照射のデメリット

偽色と低感度ノイズです.

低感度ノイズは積層型になって大幅に改善されました.Twitterで「積層型 7iv」とかで調べると良い感じに出てくるよ

偽色は諦めな!S0NYの技術者に任せましょう.

あと言われるのは「色」そのものですね.ここまでくると宗教です.表面照射教.

*1:sony条件下

*2:sony条件下

*3:非公式.そもそもこんなデータ出さないからね